nextir35の気になる株ブログ

ぎゃんぶらぁ事故中心派

*

仕手戦にのって四季報の大株主に載ってしまった会社に勤めていた頃の話

   

離職率激高の優良企業

26歳くらいのときに中途入社した企業は、毎年黒字決算で財務がピカピカの老舗企業だった。売上高は年間70億から100億くらいあった。経営層や管理職の精神攻撃がきつくて、私が入った経理部は離職率が激高だった。どれくらい高かったかというと、2年後に私が部で一番の古株になるくらい従業員が回転していた。

会社は黒字でお金が余っていたけれど、事業を拡大するとか新規事業に手を出すということはしなかった。経営陣がみな高齢だったし、減点主義的な企業文化だったので自縄自縛な面もあったのかもしれない。海外進出は、何年か前に試みたけれども、印鑑やらなにやらを外国人に預けていたら会社を乗っ取られてしまって、懲りたようだった。

お金が余っていてやることがない経営陣は仕組債とか株を会社の金でやりまくっていた。勝てば自分の功績として自分のボーナスを増やして、負ければ塩漬け。仕組債で大損したときは、武富士をまねて証券会社に訴訟をおこしていた。私は当時、投資をまったくやったことが無かったので、すべてが新鮮だった。暇なときは、仕組債の目論見書を読んだり、会社の持株の値動きを見ていた。

株の注文は、どこの証券会社を使っていたか忘れたけれど、電話で発注していた。その発注方式も、会長→経理部長→証券会社と電話がまわっていく古めかしいものだった。注文が成立すると、証券会社→経理部長→会長という風に電話が帰ってくるのだった。

ある日、頻繁に会長から経理部長に内線がかかってきていて、株の注文を激しくやっていた。Mという九州地方の企業を買っていた。後日その会社のチャートを見ると見事にとんがっていた。取得値を見てみると、そのチャートのとんがった先っぽのところを見事につかんでいた。先輩社員が、Mという銘柄は「仕手株らしいよ」と教えてくれた。仕手株!当時はおどろおどろしいものとして受け止めたものだった。

四季報というものの存在を初めて知ったのもその会社の職場でだった。四季報のMについて書いたページに、勤め先の名前が大株主として載っていた。仕手戦のときにちょっぴり株を買いすぎたようだった。

Sponsored Link

リーマンショックで人事課長がパニックに

あるとき、塩漬けになっていたM銘柄の値段が極端に下がった。高値掴みした値段の3分の1くらいになっていた。リーマンショックというのが来たらしかった。とんでもない株の下げに、確定拠出年金を株式で運用していた人事課長がうろたえて、どうしたらいいものか人事部長に聞いたところ、「全部売れ!」と言われ、素直に実行していた。

しばらく株価の値動きを眺めていたせいもあって、リーマンショック時の株価は、安くなりすぎているように思えた。ここで買えばリバウンドして儲かるのでは?と思えたのである。しかし証券口座をひらくわけでもなかった。当時、貯金が20万円程度しかなかったからだ。結局、Mの株価は数か月で50%くらい戻した。

ブラック企業?なので仕事がどんどんまわってくる!

中途でその会社の経理部に入れてもらったのだけれど、それまでに経理の経験はほとんどなかった。実際に損益計算書や貸借対照表を見せてもらえたのも初めてだった。前の企業では見せてもらえなかったのだ。マニュアル通りにプログラムを動かせば、月次財務諸表が完成するようになっていたので、新人だった私にも担当させてもらえた。

税理士資格をもっていた経理部長がやめた後は、法人税や消費税の申告もやらせてもらえた。旧部長と新部長の仲が悪く、引き継ぎ作業ゼロだったので、独学でTACの参考書を読みながら申告をすることになったのだったが。

申告をした翌年には、運悪く国税局の調査が入った。さらに運が悪いことに、新部長は病気で入院していたので、平社員だった私が国税局の対応をした。私が計算した法人税は、ところどころミスっていて、かつ前任者のミスをそのまま引き継いでいたりしていて、何千万円か追加で申告することになった。私の試算では4千万円くらいの追加になるはずだったけれど、元国税の顧問税理士が出張っていってくれたところ、千万円くらいに収まった。元国税の人ってこういう力があるのか~と驚いた。

そのおじいさん税理士に税金計算でわからない点があって問い合わせをしても、税金計算の具体的な方法は知らないようで、「俺は顧問業だから」という回答が返ってきて、私は常々不満だった。けれども、国税局とのやりとりを見る限り、元国税のおじいさん税理士の節税効果はかなり高いようだった。

転職したいから、職務経歴書に書けるようなことはどんどんやりたいと思っていた

前職では、給料が安かったので、より給料がいい企業に転職するために勉強をがんばっていた。社長に○○君も株をやったらと勧められたことがあったけれど、野菜の蕪くらいしか買えないよ!と思ったものだった。5万円の家賃を出して、奨学金の返済を払って・・とお金を払っていくと、月に1~2万円しか残らなかった。

資格をとるか、経験を積むかすれば(転職して)給料が上がるように思えたけれど、経験は好きなように積ませてもらえないので、資格の勉強に明け暮れた。

資格取得後、給料アップめあてにその四季報に載った企業に転職してきたのだけれど、リーマンショックだとか公共事業が減少したからなどの理由で、入社時に約束してもらった給料は払ってもらえなかった。

そこで、再度転職を目指すべく、職務経歴書に書けそうな経験は積極的に引き受けた。税金の申告もそのうちの一つだった。

ネットを通した就職活動が広まってくると、転職会議やみんなの就職に勤め先はぼろくそに書かれるようになった。世にいうブラック企業的な側面があったからだ。しかし、ブラック企業だからこそ、経歴がイマイチな人間も拾ってくれるし、(人がやめていくので)新しい仕事も担当できるのだ。ブラック企業も利用法によっては、損得がトントンくらいになると思う。

妻と出会い、1Kのアパートに同棲してお金を貯めて、株を始める

ある冬に、賞与を30万円くらいもらえた。帰り道のコンビニで、主婦の投資家がFXを称賛している雑誌記事を読んだ。「これだ!」と思った私は、FX口座を開設して、なけなしの30万円をつっこんだ。

当時は今よりレバレッジが高く、あっという間に万単位のお金がとけた。為替相場は夜も開いているので、心配で心配でひんぱんに夜中に起きては為替レートを確認した。どんどん負けがこんだけれど、どうやったら挽回できるかわからなかった。虎の子の貯金は溶け、心の平安は失い、投資家デビューは散々だった。

当時、妻となる女性と出会い系(「ヤフー出会い」、今はヤフーパートナーというらしい)で出会い、つきあい始めた。生活費をうかせるために、妻が住んでいた1Kのアパートで同棲することにした。それによって浮いた家賃分のお金で、今度は証券口座を開設し、株デビューをした。その頃は、資格の勉強をがんばればいい転職ができる、ともさすがに思えなくなり、自分の興味のあることを勉強していた。そのうちの一つがファイナンスだった。ファイナンスを経由して、何冊か株式投資の本も読んだ。今度は勝てる!と思って、株式投資に挑んだけれど、信用2階建てで買った三井化学が欧州ショックで大きく下げ、再び退場の憂き目を見たのだった。

入籍はしたけれど、貯金がなかったので(なくしたので!?)、結婚式も新婚旅行もしなかった。妻が妊娠した後、子育てを手伝ってもらうために、妻の実家に引っ越して妻の両親と一緒に住むことにした。もともと転職を考えていたので、退職するのは問題なかった。

子供ができ、年齢は30歳に到達したものの、稼げず、貯金はなく、投資は失敗し、でいいところがなかった。あれこれとやっていた勉強は外国語方面に興味が移っていた。四季報に載った会社は、新大久保の近くにあり、韓国料理を通して韓国に興味をもった私は韓国語の勉強を始めていた。後に、より人口の多い中国語にシフトした。


 

昔の記憶が年々薄れていくので、昔のことを備忘的に書いてみました。

 - エッセイ

ad

Comment

  1. time より:

    僕も社会人なりたてのときはかつかつで大変でした。
    実家暮らしでしたが、奨学金の返済やなにやらで社食すら食べられず、
    実家で朝作ったからおにぎりを二個食べ、
    夜は大原簿記で勉強しや東証の適時開示を見て軍資金と知識をためました。
    周りの人間で株やFXをやっている人は皆無でした。
    2007年までは調子が良かったですがリーマンショックでは当時の年収ぐらい損きりしました。
    今は情報がとりやすいし、無料のサービスや情報もいいものがありますね。
    本当に投資の世界で生き残るのは大変です。
    人それぞれに苦労があるのですね。続きのエントリ楽しみにしています。

  2. 匿名 より:

    めちゃくちゃ面白いです。続編希望です。よろしくお願いします。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

  関連記事

となりの個人投資家まつうらじゅん
「トレード回数は少ないほうがいい」は幻想なのではないか

トレードする回数というのは、 リスクと比例するのですよ。 一日一回。 一週間に一 …

原始人
専業投資家は狩猟時代の報酬体系で生きられる

人間の嗜好や性質は狩猟時代に作られた 現在の人間の嗜好が形作られたのは、農耕によ …

ハンバーガー
購買力平価ベースで本当に円安なのか調べてみた

内閣官房参与の浜田宏一氏の円安になりすぎているという発言は本当か 浜田宏一氏から …

fish
やりたくないことに集中できるのは、もっとやりたくないことがある時だけ

やっぱ会社でサボって開示見るのが一番集中できるな(ドがつくくらいのクズ発言だこれ …

landscape
やっぱり五月さんは面白いな!!!

自著についてあることないこと書かれた書評への開示請求と、それに至るまでの経緯を説 …

meerkat
プラ子(栗山さやか)さんの経歴(活動履歴)をまとめてみた

モザンビークで貧しい女性や子供を支援する活動をしている、「プラ子旅する。」のプラ …

杖
株で稼ぐための心得7か条

株で稼ぐにはどうすればいいか?これにはさまざまな回答があると思います。私なりに考 …

pokemongo
ポケモンGOがもたらす経済以外の効果

世界中で好セールスを記録し、株式市場でも関連銘柄がにぎわったポケモンGO。拡張現 …

バイオ銘柄
ゲーム株を買っている人は、バイオ株も投資対象にできる

ゲーム株とバイオ株には類似点がたくさんある!? 最近、バイオ銘柄の決算説明資料を …

buffalo
【これはヒドい】専業投資家の一日

だらしない投資家の一日 今日はこんな感じでした。 毎日こんなにぐうたらしているわ …