大株主情報の調べ方

※この記事は間違いがあるかもしれません。間違いがあったら随時修正していきます。間違いがあったら教えていただけるとうれしいです。

この記事は、上場企業の大株主情報(大株主情報の上位10位、ただし自己株式を除く)の調べ方について書いている。

大株主情報は決算日と中間決算日のものが公表される。

決算日の大株主情報が載る媒体

定時株主総会招集通知

締め切りは決算日から76日以内(定時株主総会が決算日から90日以内、招集通知はその2週間前までなので、90-14=76)。

招集通知を見ることができるサイトには、TDnetを転載している日経株マップなどがある。TDnet(適時開示情報閲覧サービス)には招集通知は載っておらず、上場会社詳細(基本情報)のところに一社ずつ招集通知が掲載されている。たとえばソフトバンクならここである。

招集通知の事業報告の株式に関する事項に大株主情報が載っている。

有価証券報告書

締切は決算日から三ヶ月以内。

有価証券報告書はEDINETから見ることができる。書類検索から有価証券報告書にチェックを入れて検索すると有価証券報告書が表示される。

EDINET有価証券報告書

企業情報>提出会社の状況>株式等の状況>大株主の状況に大株主情報が載っている。

大株主が個人の場合は住所は市町村までの記載でさしつかえないとされている。

コーポレート・ガバナンスに関する報告書

提出の締切は「定時株主総会終了後遅滞なく」なので、招集通知より後に出る。

コーポレート・ガバナンスに関する報告書も招集通知と同様に日経や株マップなどのTDnetを転載しているサイトで見るのが便利だと思われる。

資本構成>大株主の状況に大株主情報が載っている。

決算日の大株主情報が一番早く掲載される媒体は何か?

決算日後の流れは下記のようになっている。

  1. 招集通知が決算日から、だいたい60~76日に出る。
  2. 総会が行われる。
  3. 有価証券報告書、コーポレート・ガバナンス報告書が出る。

従って、定時株主総会招集通知が一番早く決算日時点の大株主情報を知らせることになる。しかし決算短信が出た後、招集通知が出る前に行使価額付新株予約権などが発行されるとそちらにより早く決算日の大株主情報が掲載される。

中間決算日の大株主情報が載る媒体

四半期報告書(第二四半期)

締切は中間決算日から45日以内。

四半期報告書はEDINETで有価証券報告書と同様の方法で見ることができる。

上場前企業の大株主情報

新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)

新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)は上場申請時に提出される。

株式公開情報>株主の状況に上場前の大株主情報が載っている。

東証上場企業であれば、新規上場会社情報から閲覧することができる。

コーポレート・ガバナンス報告書(CG報告書)

資本構成>大株主の状況に大株主情報が載っている。

東証上場企業であれば、新規上場会社情報から閲覧することができる。

株式を大量に保有した場合

大量保有報告書

株式を5%を超えて保有した場合は5%を超えてから5営業日以内に大量保有報告書を提出することになっている。ただし、金融商品取引業者、銀行、信託会社などの保有者はあらかじめ定めた基準日から5営業日以内に報告することができる。新規上場の場合は、上場日から5営業日以内に提出する。

EDINETの書類検索で、大量保有報告書にチェックをして検索すると表示される。

edinet大量保有報告書

株式を大量に保有している者が株式を増減させた場合

変更報告書

株式を5%超保有している者が、1%以上保有割合を増減させた場合は変更報告書を提出する。

提出締め切りや見られるサイトに関しては大量保有報告書と同じ。

大量保有報告書・変更報告書の内容をまとめて把握したい場合は、M&Aの動向がわかる! 大量保有報告書速報メールという無料メルマガに登録するのが便利だ。毎営業日、夕方くらいに大量保有報告書と変更報告書の内容をまとめたメールが届く。

twitterアカウントでは、M&AOnline大量保有速報(@stpedia)というアカウントが大量保有・変更報告書の情報をツイートしている。

※このようなルールが定められているが、違反した場合の課徴金が安く、厳密に守られているとはいいがたい状況のようだ。

参考:7日連続ストップ高のサイバーステップ、社長が出し忘れた遠い昔の大量保有変更報告書を引き金にストップ安

大株主情報を調べるのに便利なサイトなど

四季報オンライン

有料だが四季報オンラインの大株主検索が便利である。

株主の名前を入力すると、その株主の持ち株が表示される。大株主情報の更新は四半期ごと(四季報発売日ごと)なので、内容は最新のものだとは限らない。

四季報オンラインの大株主情報は銘柄によっては、30位まで掲載されている。

ユーレット(Ullet)

ユーレットでも大株主情報を見ることができる。過去5年分の情報を見ることができる点が四季報オンラインとの違いか。

大株主総覧(東洋経済社)

四季報を発行している東洋経済社は、大株主総覧という書籍を販売している。

定価38,800円と高価なので買ったことはないが、こちらも大株主情報を知るのに便利だと思われる。