「関東大震災時、日本人がデマにもとづいて朝鮮人を虐殺」は事実を単純化しすぎだ

先日の記事「中学歴史教科書を比較して自虐史観度をチェックしてみた」で、関東大震災後、「日本人が流言を信じて朝鮮人を虐殺した」といくつかの中学歴史教科書が書いていると書いた。

たとえば、帝国書院の中学歴史教科書には、

一方、震災直後の混乱のなかで、「朝鮮人が暴動を起こす」という根拠のないうわさが流れ、自警団をつくった住民によって朝鮮や中国の人々が殺されたり、社会主義者が殺されたりする事件も起こりました。

とある。

こういったことは私が学生だった時分にも読んだ覚えがあるが、今になってみると本当に事態はそんなに単純だったのかなと疑わしく思える。wikipediaによれば、1920年には在日朝鮮人が4万人いた。当時の朝鮮人は、今と比べてもっとモラルが低かったはずだが、その中の誰一人として、震災後の混乱に乗じて悪さをしなかったとは思えない。

朝鮮人が悪さをするかもしれないという懸念に、一定のリアリティがあったからこそ、当時の日本人は多くの自警団を組織したはずで、朝鮮人の素行がよく善良だったならそれほど警戒されることもなかったはずだ。

当時の新聞を読みに図書館に行ったら、やはり朝鮮人が震災の混乱に乗じて行った犯罪が書いてある。下図は朝日新聞だが、字が小さくて本文がはっきり読めないものの、「本所を襲った朝鮮人の一団 略奪を恣にし 毒薬を懐中して横行」「少女を し荒川に投ず 残忍極まる四鮮人 屋上から群衆を狙撃す」「月島の暴虐 短銃を発射し各所に放火す」「日本橋でも放火 兵士に爆弾を投ぜんとす」など見出しがある。「少女を し」は「犯し」か「殺し」だろう。

私は朝日新聞しか見ていないが、ネットで検索すると荘内新報、下越新報、小樽新聞、新愛知新聞、大阪朝日新聞などの記事も同様に朝鮮人が震災に乗じて行った犯罪を報じたことがわかる。

参考:関東大震災の朝鮮人による暴動・放火はデマでは無かった決定的証拠が発見される!佐賀新聞「熊本地震でツイッター上にヘイトデマを拡散するなニダ!」

参考:関東大震災~朝鮮人暴動の真実!!

いくつかの歴史書では、政府が積極的に流言を流し、朝鮮人虐殺を主導したかのように書いてあるが、政府は報道規制を敷いて朝鮮人への憎悪が広がらないようにしたし、警察署で朝鮮人を保護して暴徒から守った。

というわけで、中学歴史教科書が「流言を信じた日本人が朝鮮人を虐殺した」とだけ単純に書くのは不公平である。朝鮮人は震災に乗じて悪さをし、日本人に警戒・報復・予防攻撃されても仕方がない一面があった。帝国書院の中学歴史教科書は特に悪質で、「根拠のないうわさが流れ」と書いてあるが、どう考えても根拠があったのだ。

自虐史観に準じた歴史教科書を読むと、無辜の朝鮮人が流言を信じた日本人に殺されたのだと信じてしまうが、実際はそんなに単純ではない。

コメント

  1. ライフ より:

    こういう証拠があることを初めて知りました。
    もっと知られるべき事実だと思います。

  2. nextir35 より:

    >ライフさん
    少し大きな図書館に行けば、過去の新聞の縮刷版が読めます。
    1923年の10月21日以降に朝鮮人犯罪についての報道規制が解除されています。
    基本的にどなたでも確認可能です。