昨晩、百田尚樹氏が移民の危険性を唱えるツイートをしていた。
労働人口の減少を移民政策で補うのは、疲れ果てた労働者がヒロポンを打つようなもの。
一時的にはシャキンとして、ばりばり働けるが、薬が切れた時の反動は悲惨なことになる。— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2017年11月18日
気持ちはわかる。しかし、日本の今後の人口推移を考えた場合、移民を受け入れずに衰退を免れるのは無理がある。
ここまで少子化が進んでいるのに、いきなり若い世代に向かって、「結婚しろ」「子をたくさん産んで育てろ」と言ったって、急に子どもが増えるはずがない。
国力は経済力(≒GDP)に比例するが、GDP≒人口×一人あたりGDPだ。労働生産性(≒一人あたりGDP)をいくら高めようと言ったところで、日本は規制緩和に慎重で既得権益が強い国だ。労働生産性は大して上がらないだろう。国力を維持・増加するには人口減を防ぐことがかなめになる。
なので、なんらかの形で外国人を受け入れていくのが国力維持にとってもっとも現実的だ。
移民受け入れに警告を鳴らして精神論で何とかしようとするのはやめて、かつて満州国で日本人がやったように、五族協和路線に切り替えていくべきだ。五族とは日本人、漢族、満州族、モンゴル族、朝鮮族である。百田氏は「戦争と平和」で大東亜戦争時の日本軍の精神論主義を批判している。データを見れば、移民拒否を叫ぶより、移民をいかにうまく扱うかに思考をきりかえたほうがいいと気づくはずだ。
もちろんただ外国人を無作為に受け入れるのはよくない。受け入れた外国人をきっちりカタにハメなければならない。
具体的には、
- 税制でカタに嵌める
- 法律でカタに嵌める
- 価値観でカタに嵌める
必要がある。
外国人を税制でカタに嵌める
日本に来た以上は、居住外国人からきっちり税金を取らなければならない。日本で死んだ外国人からは世界最凶の相続税を取るし、働く外国人からは所得税も社会保険料も取らなければならない。日本のインフラを急にやってきて使うのだから、外国人からは厳し目に税金を取ってやるくらいの気持ちが必要だ。
同時に、収入も資産も無い外国人は受け入れないことだ。生活保護は払うべきではない。
外国人を法律でカタに嵌める
日本は憲法上の制約から、外国の軍隊等に対してはお手上げ状態だが、日本居住の外国人に対しては普通に警察権を行使できる。不良外国人はどんどん取り締まって祖国に送還するべきだ。
日本に必要なのは遵法精神に富んだ外国人だけだ。
外国人を価値観でカタに嵌める
中国人や韓国人の中には日本を嫌っている者が大勢いると言われている。しかし、こうした人たちも経済上の理由などから日本に移り住んでくる。
また、中国は要地買収などによってソフトな侵略を日本に対して行っているとも言われている。
こういう、いわゆる反日外国人に対しては価値観の変更を迫る必要がある。あなたはわざわざ日本にやって来たのに、日本が韓国や北朝鮮のような国になってもいいのか、中共が支配する国になってもいいのか、再考を迫り、日本の国体の存続に協力するように仕向けるのである。
現代の日本社会が保持する、民主政治、法治主義、人権重視、整ったインフラ・自然環境が存続するほうが得なのだと折に触れて考えさせる必要がある。価値観外交ならぬ価値観内政である。
すでに成人している外国人をいかに教育するかは難しい課題だが、これには官民一体となって取り組む必要がある。
↓「カタにハメる」という表現を知らない方向けの用例。「極悪がんぼ」より。
手をこまねいているよりは積極的に方策を考えたほうがよい
日本は「移民受け入れには慎重だ」と主張しながら、現実的な必要から曖昧な形(外国人研修生やアルバイトに勤しむ留学生など)で外国人を受け入れている。どっちつかずの態度をとり、対策を後手後手におこなうよりは、官民一体となって積極的に外国人を招き入れ、カタにはめてやろうと手ぐすねひいて待つくらいのほうが建設的だと私は考える。
今の日本人は在日外国人との交流に消極的だが、積極的にコミュニケーションを取って、無理やり地域社会にハメ込むような発想の転換が必要なのではないか。受動的に受け入れるのではなく、主導権を取って、こちらの都合がよくなるように受け入れていくのだ。
↓日本の人口予想については下記書籍を参照。
2018年1月3日に移民についての記事を再度書いた。