保守政党支持率が若者の間で高まっているという。
そもそも保守がどの政党でリベラルがどの政党か、年代によって意見が食い違うというレポートもあるが、この記事では単純に自民支持層と維新支持層を保守政党支持層とみなす。
こちらのブログに2017年の年代別支持政党が記載されていた。
自民党支持率と維新支持率を引用すると下記のようになる。
自民党の世代別支持率
18、19歳 47%
20代 49%
30代 40%
40代 35%
50代 32%
60代 30%
70歳以上 37%
日本維新の会の世代別支持率
18、19歳 6%
20代 7%
30代 9%
40代 9%
50代 7%
60代 6%
70歳以上 4%
これを合計すると、下記のようになる。
保守政党の世代別支持率
18、19歳 53%
20代 56%
30代 49%
40代 44%
50代 39%
60代 36%
70歳以上 41%
仮にこの支持傾向がこのまま続いた場合、将来の日本の保守政党支持率がどの程度変化するか推定してみた。
仮定としては、10年後の18,19歳も保守政党支持率が53%で、10年後の20代も保守政党支持率が56%。そして今の20代はそのまま30代にスライドして、30代の保守政党支持率が56%、40代の保守政党支持率が49%・・という具合である。
将来の人口予測は下記ページのものを使用した。2015年、2025年、2035年の人口データを用いて保守政党支持率を試算した。
http://www.stat.go.jp/library/faq/faq02/faq02a10.htm
2015年の人口に上記の年代別保守政党支持率を当てはめた場合、有権者に占める保守政党支持率は43.6%となった。
2025年の人口で試算すると45.4%となった。
2035年の人口で試算すると47.4%となった。
新たに有権者になる若者の保守政党支持比率が高くても、将来の若者の人口自体が少ないので(2015年の20代の人口は1,266万に対して、2035年の20代の人口は104万人の予想である)有権者全体に占める保守政党支持率の変化は緩やかである。
若年層は投票率が低いので、仮に若年層の保守政党支持傾向が続いても、選挙結果に与える影響はもっと小さいと思われる。
やはり日本人の政治意識が変わるには、ボリュームゾーンである高齢層の変化が鍵になる。
下図は2017年5-7月の年代別・男女別の内閣支持率の推移だが、いわゆる「モリカケ報道」が出た後に支持率は急落している。引用元:http://www.sankei.com/politics/news/170725/plt1707250014-n1.html
10・20代女性などは37ポイントも支持率が変動している。報道機関が仕掛けるネガティブキャンペーンに対して抵抗力を持つことも日本人の政治意識が成熟するための課題となるだろう。