稲葉浩志の歌詞に見る日本人っぽさ

ここ数年B’zの歌をよく聞いている。作詞はボーカルの稲葉浩志が行っているが、稲葉氏の歌詞はよくもわるくもある時期の日本人の中に存在した価値観を反映しているように思う。

たとえば次のような歌詞。

一心不乱に汗をかきまくれ 不安を全部忘れるほどに 最善つくせ 限界はそこじゃない 才能だとか 運だとかは二の次 ケチな弁明なら捨てちまえ(一心不乱より)

声明 この度私は変わります 叩いて磨いて shine on shine on 好き嫌い言う前に飛んでみます たやすく助けを求めません 燃え尽きてこそ輝く

声明 この度私は変わります 真新しい朝に wake up wake up 限界もNGも無くします 少々痛いのも気にしません(声明より)

まっくらいトンネルを あるき続けているような 毎日が続いて ヘコむけど ボクのせいじゃないと 口に出してしまったら そこから先には 道はない 自分のせいだと思えばいい そして自分を変えればいい(Time Fliesより)

何かおかしいことに 気づいたなら 僕は今こそ変わらなくちゃいけない 見せよう 純情ACTION(純情ACTIONより)

あるんだよ いっぱいある できるのに やれてないことが We’ve got the wing 誰かをつかまえて 要求するだけじゃ そりゃ何も変わらない 自分なりの成果を見せなきゃ 赤ちゃんにだって認められないよ(銀の翼で翔べより)

一貫して稲葉氏が唱えているのは自己改革だ。他者に責任を求めるのではなく、常に自分に責任を求め、不断の改革を訴える。効率や効果を考慮するよりも、自分の心の状態がどうであるかに重きを置く。

こうした自責的な姿勢は、稲葉氏ほど極端でなくても、日本人に顕著なあり方だったのではないか。それがプラスに働いたこともあっただろうが、マイナス面も大きいため、こうしたメンタリティはいずれ日本人から消えていくと思われる。

というのも世界では「謝ったら負け」という場面が往々にしてあり、下手な自責論は損失を招くばかりだからだ。

堅苦しく常に自己改善を求められる稲葉浩志的価値観だが、これが日本の中から消えていくと思うと寂しい気もする。

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