成功したバイオベンチャー企業の時価総額推移例(リジェネロン)

日本のバイオベンチャーが新薬開発に成功して、一大製薬会社になった例は近年ではない。上場しているバイオベンチャーが薬の開発に成功し、新手の製薬会社に成りおおせた場合にどのように時価総額が推移するのかを、リジェネロンを例に追ってみた。日本のバイオベンチャー企業からも、リジェネロンのような例が出るかもしれないことを期待してイメージトレーニングの意味合いでこの記事を書いた。

リジェネロンの株価、出来事についてはヤフーファイナンスとリジェネロンのウェブサイトを参考にした。時価総額は、今の発行済株式数(1億603万株)をベースに、1ドル110円でおおまかに計算した。

1988年 リジェネロン設立

1991年 上場。上場月の終値ベースで時価総額1,473億円

1992年 臨床試験開始。年末の時価総額1,399億円

1993年 製造設備のための空間(土地?)を獲得。年末の時価総額1,807億円

1995年 業界でレジェンドだったP. Roy Vagelosが会長に就任。年末の時価総額1,487億円

1997年 3相試験でプライマリーエンドポイント未達成。年末の時価総額998億円

1999年 リジェネロンの研究者George Yancopoulos博士の論文が10年間で11番目に言及された論文になる。年末の時価総額1,487億円

2000年 rilonaceptの臨床試験開始。年末の時価総額4,113億円

2003年 VelociGeneについての論文発表。年末の時価総額1,715億円

2004年 afliberceptの臨床試験開始。年末の時価総額1,074億円

2006年 afliberceptに関して米国外でBayer HealthCareと提携。Sarilumabの臨床試験開始。年末の時価総額2,340億円

2007年 VelocImmune® technology platformに関してサノフィと提携。年末の時価総額2,816億円

2008年 rilonaceptがFDAに承認される。年末の時価総額2,141億円

2009年 サノフィとの提携範囲を広げる。alirocumabの臨床試験開始。1000人目の社員を採用し、新しいビルに移転する。年末の時価総額2,820億円

2011年 afliberceptが最初の適応でFDAに承認される。年末の時価総額6,464億円

2012年 3月にブルームバーグが、リジェネロンとサノフィがコレステロール薬の新薬開発について報じる(wikipediaより)。3月末の時価総額1兆3,601億円。年末の時価総額1兆9,995億円

2013年 ヨーロッパ支社を設立。年末の時価総額3兆2,102億円

2015年 alirocumabがFDAに承認される。年末の時価総額6兆3,316億円

2017年 dupilumabとsarilumabがFDAに承認される。年末の時価総額4兆3,849億円