サンバイオの試験結果、これは知性の働かせどころではないか?

サンバイオ(4592)社が慢性期脳梗塞患者を対象にしたフェース2b試験の結果の速報を発表した。

  • 主要評価項目を達成できなかった(SB623投与6ヶ月後のFMMSがベースラインから10ポイント以上改善した割合)
  • 詳細結果は解析中

との事だった。

この結果を受けて、SNS等では悲観的な意見一色になっているが、この速報だけで完全に駄目だとは決めつけられないのではないだろうか?

なぜなら、

  • 慢性期脳梗塞の1a試験では16人の患者に投与して、12ヶ月後の時点で平均11.4ポイント改善している。
  • 外傷性脳損傷(TBI)患者に対する試験では、6ヶ月後の時点で8.7ポイント改善している

これらの事から、今日発表された速報の結果だけを見て、「SB623終わった」とは決めつけられないと思う。

10ポイント改善した割合では有意差が出ていなくても、8ポイント改善した割合では有意差が出ているかもしれない。副次的評価項目で意味のある数字が出ているかもしれない。

「サンバイオ終わった」、「株価は三桁になる」というような発言も見受けられるが、当面の下落はやむをえないとしても、サンバイオ社からの追加の情報開示で株価が切り返すことは十分にありえると思う。

もちろん悲観的な意見が正しく、株価は猛烈な下落を続け、そのままという事もありうる。どちらが正しいかはわからないが、私はデータの詳細を見てから判断してもいいのではないかと思う。