PM2.5:ソウル、ついに大気汚染世界ワースト1位=2位は仁川
上記のように韓国のソウルが都市別大気汚染度ランキングで世界一位になったというニュースが出た。
しかし、常識的に考えて大気汚染の原因は中国由来の物質である。その出元の中国を抜いて、ソウルがワースト一位になるなんていうことがあるのだろうか?
ニュース本文をよく読むと、「3月5日夕時点」でのリアルタイムランキングでソウルが1位になったのであって、年間を通したアベレージで1位になったわけでなかった。
ニュースの元になったデータを配信しているAirVisualには2018年の都市別大気汚染度ランキング、国別大気汚染度ランキングが掲載されていたので、こちらを転載・紹介したい。
2018年度 都市別大気汚染度ワーストランキング
1位 Gurugram(インド) 135.8
2位 Ghaziabad(インド) 135.2
3位 Faisalabad(パキスタン) 130.4
4位 Faridabad(インド) 129.1
5位 Bhiwadi(インド) 125.4
6位 Noida(インド) 123.6
7位 Patna(インド) 119.7
8位 Hotan(中国) 116
9位 Lucknow(インド) 115.7
10位 Lahore(パキスタン) 114.9
このように2018年の年間を通じた都市別ランキングだとインドの都市が圧倒的に上位に来ていた。一方、韓国のソウルは汚染度が23.3点でありキレイな方であった。(元記事はこちら)
2018年度 国別大気汚染度ワーストランキング
1位 バングラディシュ 97.1
2位 パキスタン 74.27
3位 インド 72.54
4位 アフガニスタン 61.8
5位 バーレーン 59.8
6位 モンゴル 58.5
7位 クェート 56
8位 ネパール 54.15
9位 アラブ首長国連邦 49.93
10位 ナイジェリア 44.84
※12位 中国 41.17
※27位 韓国 24.01
国別ランキングで見ても、韓国はワースト27位でそれほど悪くなかった。このランキングには73カ国しか参加していないようなので、世界196カ国中ワースト27位というわけではない。(元記事はこちら)
ソウルがワースト1位の見出しはやや煽りすぎ?
ソウルがリアルタイムランキングでワースト1位になったのは事実なのだろうが、瞬間的な値なのでニュースの見出しはやや扇動的であると思う。
現時点ではどうなのか?
この記事を書いている3月7日の12時時点では、都市別ワーストランキングは下図のようになっていて、既にソウルのワーストランキングは22位まで下がっている。リアルタイムランキングはこちら。
コメント
南インド地域がずば抜けて酷いですね。
人口密度が高い地域でもあります。
>竹槍さん
インドはひどいみたいですね。日本では人口減少が問題ですが、世界的には人口過剰と自然破壊の方が問題ですよね。
ごめんなさい。南インド地域じゃなくて南アジア地域でした。