差別されていた人が逆にウハウハになってしまう状態に名前をつけたい

自称または他称、差別されていた人が、揺り戻しにあって、逆にその被差別属性が利得になっている状態をなんと表現したらいいのだろう?

現代ではすぐに差別しただの、されただのといった話になる。差別主義者と罵られることを恐れる社会は、急遽手のひらを返して、その自称(または他称)被差別者におもねることになる。いわゆるアファーマティブ・アクション(是正処置)が取られ、被差別者は通常の人間が得ることのできない特別待遇を得たりする。

このようにして、現代では差別されて苦しんでいたはずの人が、是正措置によって中立の状態に戻るのではなく、普通の人よりも得をするところまでいってしまう事がしばしばある。

例えば、黒人はアメリカでは難関大学に白人やアジア系よりもゆるい基準で合格できる。

第二次大戦時にとんでもなく弾圧されたと主張するユダヤ人は、ユダヤ人に対する批判をすべて反ユダヤ主義というレッテルで黙らせることができる。

企業では女性が、男性よりも緩い基準で昇進できる場合がある。在日外国人は、日本では通常の日本人が利用することのできない権利を行使できたりする。アイヌの人たちは、同じ日本人であるにもかかわらず、特別な融資を受けることができた。

こうした行き過ぎた是正措置によって、被差別属性が逆に利権になっている状態を呼び習わす言葉があるといいように思う。

いくつか案を考えてみた。

・被差別利得者

渡部昇一氏が敗戦によって逆によい地位を得た人たちを「敗戦利得者」と呼んでいたが、それにならって、被差別利得者。

・被差別太り

火事にあったけれども、火災保険で逆に金持ちになった人を「焼け太り」というが、それに似ているので「被差別太り」。

・被差別長者

・被差別上級国民

なにかいい名前があるとよいと思う。