田舎のゴミの捨てられ事情

昨日、ネット検索をしていたらピリカというアプリを発見した。なんでもゴミを拾っている人が、どこでどんなゴミを拾ったかupし、ゴミの捨てられ具合(拾われ具合)を可視化しているらしい。これは、ゴミ拾いをしている人のモチベーションアップにもつながるし(自分以外にもゴミ拾いをしている人がいるとわかるから)、行政側にも役に立つデータを供給できるだろう。

ゴミのポイ捨ては結構多い。久しぶりに大雨が降った日に、橋の上から川の流れを見ていると、1分に1個以上のペースで空き缶やペットボトルが下流に流れていくのが見えたりする。川の周りに捨てられたゴミは、いったん大雨が降ると1回で数千個が海に流入していると思われる。

都会では都会のゴミの捨てられ方の癖があると思うが、車移動中心の田舎では田舎ならではのゴミの捨てられ方がある。この記事で少し紹介してみたい。

田舎でゴミが多く捨てられる場所

民家が近くにない道路(特に暗い感じの場所)

田舎でゴミが多く捨てられる場所は、まず民家が近くにない道路脇である。それも、日当たりがよく見通しがよい場所よりも、山の脇だったり、竹やぶの近くだったりの、少し暗い場所に多く捨てられている

民家の近くにも同じくらいゴミが捨てられていて、住人や町内会の清掃で片付けられているのかもしれないが、やはり人目が少ない場所でゴミは捨てられている。

車の一時休憩所

道路脇には、車が一時休憩できるパーキングが設けられたりするが、こういう場所は人目がなければ、不法投棄のメッカになってしまう。

特に山中にある一時休憩できるような場所は、不法投棄がひどい。不法投棄がひどいからか、パーキングが閉鎖されているのを見かけることもある。県によっては、ガードレールの外にゴミが捨てられるのを防ぐために、ネットを張っている。

バーベキューが非公式にできる川原

バーベキュー場ではないが、車で川原近くまで入って行けて、バーベキューができてしまう川原もゴミが多く捨てられる。バーベキューで使われた物一式が捨てられていったりする(椅子、網、グリル、皿、食材など)。

どのような人がゴミを捨てているか?

どのような人がゴミを捨てているかも、捨てられているゴミから推定できる。

喫煙者

喫煙者は相当ゴミのポイ捨てに貢献している。先程言及したピリカのデータによれば、ポイ捨てゴミの半数はタバコ関連である。

タバコ関連のゴミで驚くのは、タバコ本体が捨てられるのはまだ理解できるとして、タバコの袋(包装)もかなり捨てられているのが目につくことだ。つまりタバコを買った人の中には、結局全てをポイ捨てしていく人が相当数いるということだ。

職業ドライバー

職業ドライバーも相当ゴミを捨てていると思われる。というのも、捨てられている飲料容器は、コーヒー、栄養ドリンク系が多いことがまず1つ。そして、尿が充填されたペットボトルが捨てられていることが多々あることがもう1つの理由である。

一般のドライバーがペットボトル内におしっこをして、捨てていくケースが頻発するとは考えられない。やはり時間に追われている職業ドライバーが、尿入りペットボトルを捨てていると思われる。尿が入っているペットボトルは、時として開けると炭酸飲料のように中身が吹き出してくる・・。

酒飲み

道路脇に捨てられている缶でなかなかの比率を占めるのが酒類の缶である。運転者が捨てているのではないだろうが(同乗者が飲んでいる?)、ビールやチューハイの缶は、道路脇であってもよく見る。

ゴミは同じ人が同じ場所にルーティーンで捨てている

ポイ捨てされているゴミを見て気がつくのは、特定の場所のゴミは、特定のゴミに偏っているということだ。ある場所には、タカラの缶チューハイが多く、ある場所にはミルクティのペットボトルが多く、ある場所には袋でまとめられた缶ビールが多い。という風に、場所によって捨てられているゴミに特徴がある。

これはつまり、同じ人が同じ場所で習慣的にゴミを捨てていっているということである。

ゴミ拾いはおすすめのボランティア活動

意外とひどいゴミのポイ捨て、不法投棄だが、これを改善するにはどうしたらいいのだろうか?

中国では普通の道路は日本よりきれいである。なぜなら、道路清掃人が常駐しているからだ。彼らはおそらく地方政府に雇用されているのだろう。本当に毎日、同じエリアで清掃だけをしている人たちがいる。

このように清掃人を雇用することも一つの解決法だが、これには税金がかかる!そして、ゴミのポイ捨てを却って誘発する恐れもある。

他に考えられるのは、監視カメラの設置の増加である。これはまぁまぁ効果があると思われる。

しかし、理想は人々の意識が改善されて、自然とポイ捨てが減っていくことだ。より多くの人がゴミ拾いを行えば、その他の人々の意識も多少は変わっていくだろう。

ゴミ拾いは行いやすいボランティア活動でもある。なぜなら、一人ででき、思い立った時にでき、コストがほとんどかからないからだ。

↓おすすめのゴミ拾い用具

取っ手付きゴミ袋。理想は90リットルサイズ。

ピンセット。缶の中に入っているタバコの吸い殻を取る。

ボトルブラシ。瓶やペットボトルを内側から洗える。

たわし。瓶、缶、ペットボトルの外装を磨くため。

他に軍手や、長袖の服などもあるといいだろう。