中国本土上場企業の財務を調べる
本日、中村超硬(6166)が上場しました。主要な取引先に、西安隆基硅材料股份有限公司が載っています。この企業名で検索して、ウェブサイトをみると、投资者关系(IR)という項目があるので上場していることがわかります。IRをひらくと、公司代码(企業コード)が載っているので、これを使って簡単に経営成績や財政状態を調べる方法を書いてみたいと思います。コードは601012でした。[adsense]
※しっかり調べたい場合は、ウェブサイトから損益計算書等を開いてみるのが一番です。2015年の1Qはこれです。2014年の決算短信はこれだと思います。
中国の投資関連サイト
中国にも当然、投資関係の情報を載せたサイトがあります。ここから、企業の業績を概観することができます。
などです。
今回は、東方財富網を使って調べてみたいと思います。
東方財富網を使って企業情報を調べる
ウェブサイトの右上に証券コードを入力する欄があるので、そこにコードを入力します。企業名でもいいようです。
コードを入れると、候補が表示されますので、表示させたい企業を選びます。
特定の企業のページをひらくと、まずチャートが表示されます。日足、週足、月足などを切り替えることもできます。
画面を下にスクロールさせると、4つのタブがあります。财务指标(財務指標)をクリックしましょう。
各種指標を見る
レーティングと利益予想
まずは、機関のおすすめ状況(机构观点)と利益予測(盈利预测)が表示されます。
机构观点は、直近の期間内において、どのようなレーティングがされたかを示しています。お勧め度は、左側にいくほど強いです。(买入>增持>中性>减持>卖出)
盈利预测は、過去3年の実績(年の後ろにAがついているもの)と今後3年の予測(年の後ろにEがついているもの)が載っています。每股收益はEPS、净利润は純利益です。亿は億です。上図からは、かなりの成長が見込まれていることが読み取れます。純利益が3年で4倍になる予測です。ただ、この予測の部分がどれくらいの精度なのか私にはわかりません。
この予想EPSを用いて、予想PERを算出できます。昨日の終値が17.22元だったので、2015年の利益予想に対して、PER17倍ですね。
Qごとの利益、売上、EPS実績推移
上図は、過去4年のQごとの実績です。上から、純利益(利润趋势)、売上高(收入趋势)、EPS(盈利趋势)となっています。売上高が、2014年から伸びてきていることがうかがえます。
貸借対照表と損益計算書、CF計算書のサマリ推移
それから、さらに下に画面をスクロールさせると、財務摘要というのが出てきます。
资产负债表は貸借対照表、流动资产は流動資産、非流动资产は非流動資産、负债は負債、权益は純資産です。ここから、貸借対照表の概要を読み取ることができます。
利润表は損益計算書のことです。
现金流量表は、CF計算書です。上から、営業CF(经营现金流净额)、投資CF(投资现金流净额)、財務CF(筹资现金流净额)です。
※画像はすべてクリックすると大きくなります。
中村超硬の取引先は、どうやら上り調子のようです。