加齢とともにできなることがいっぱいある・・
人間は加齢とともに体内のホルモン等が変化していき、若い頃には当然できたことが年をとるとできなくなる場合がある。性行為や筋トレなどの身体的な活動だけでなく、学習などの頭脳活動も加齢の影響を受ける。
会社勤めをしていた20代の頃、40代や50代の上司を見て、そのやる気のなさにしばしば怒りを感じた。彼らは事務職の割には、新たな事柄を学習しようとせず、ルーチンワークだけやって素早く帰宅することばかり考えているように見えた。私より給料をもらっているのに、役職もついているのに、こんな簡単なことも学ぼうとしないのか・・。
中年男性の全員がだらしがなくなるというわけでは無いが、人は一般的に、下記に述べるようなことが加齢とともに不得手になっていく。自分も、だらしがなく見えたかつての上司たちと同じように年をとって、彼らが生来だらしがなかったというよりは、年齢の影響であんな風だったのかと思うようになった。私も現在、いろんなことがやるのがしんどいと思う。
この文章の企図は、まだやる気あふれる若い人に、いずれはここで書かれているような状態になることを知ってもらって、それに対する備えをしてほしいというものだ。
年をとるとするのがつらくなること
私の経験上、下記の事柄は年をとるとやるのが大変になる。
- 新しい分野について学ぶ
- 学習を反復する
- 長い文章を読む
どの項目にも共通するのは、「根気強く思考する」「集中力を持続させる」という行為だ。既知のことについて関連する知識を増やしたり、短時間集中して文章を読むことは中年になっても問題が無い。しかし、長時間集中して頭を働かせる行為はつらくなる。
数学者が業績を出すのは、主として若いうちだと聞く。歌手も、一部の例外(桑田圭祐とか松本孝弘)をのぞいて、加齢とともに作曲能力が衰えていく。
だいたい35歳を超えてくるとこういった変化が出てくる、と若い人には思っておいてもらいたい。
他に、年をとると、「金にならないことをがむしゃらに頑張る」ことが嫌になってくる。
若い頃は報酬の多寡にかかわらず、目の前の仕事をがんばれたりするが、中高年になるとそういった頑張りはできなくなる。いわゆるやりがい詐欺にはひっかからなくなるのだが、逆に言うと、下働き・丁稚奉公・下積みをする気力が乏しくなる。
若いうちにやっておくべきこと
上記の私の主張から、逆に若いうちに下記のことをやっておくべきだと思う。
- 習得するのに長期間を要する学習
頭を使う行為は、若いうちにガンガンやっておくべきだ。どんな分野について学ぶかは人それぞれ違うかが、思考する体力があるうちに思考しておくべきだ。
- 下働き
報酬面で報われにくく、がむしゃらにやる必要がある下働きも中高年になるとやるのがキツくなる。丁稚奉公は若いうちに済ませて、稼ぐ力(労働資本)かお金そのもの(金銭資本)を蓄積しておくべきだ。
- 仕事に対する所有権の確立
仕事へのモチベーションが下がりがちな中高年になる前に、仕事の成果と報酬が結びつくようにすべきだ。そのためには仕事に対する所有権を確立し、出した成果の分だけ報酬を受け取れるようにしておくべきだ。