とったりとられたりでいいじゃないか

相場で失敗したり、大暴落を見たりすると防御を固めようとする人が出てくるが、これはよくない。

色川武大氏は、エッセイ(うらおもて人生録)で人生を野球のゲームにたとえて、1対0や2対1のような接戦型のゲームより、15対10のような相手も自分も大きく点を取るような乱打戦型のゲームを志向した方がうまくいくといった意のことを書いていた。

私もこれに同感だ。1対0を志向するトレードとは、買いと同額のインバースを持つようなトレードだ。

こういったトレードより、買いポジのみで伸びそうな銘柄を中心に投資して、勝つ時には大きく勝ち、市場全体が崩れるようなときには素直にダメージを食らっておくトレードの方がトータルで成績は良くなると思う。

※もちろん買いの対象には「下げの余地より上げの余地が大きい」旨味のある銘柄をきちんと選ぶべきだ。

「守備でも攻撃でも」(売りでも買いでも)勝ってやろうというトレードは悪くないと思うが、「守りを固めつつ攻撃で点を取る」(インバースや先物の売りでヘッジしつつ買いポジでそれ以上のリターンを得る)はいまいちなリターンになると思う。

素晴らしいパフォーマンスを上げた若手投資家が、賢くなったつもりで接戦型の投資スタイルに移行して低迷するのを見ることがあるが惜しいと思う。

麻雀をやっている時に、全局自分が上がろうとしたり、振り込みをゼロにしたりしようとするとおかしくなる。上がったり、振り込んだりしつつ(ただし馬鹿みたいな振り込みは避ける)トータルでは浮きにまわるトレードを目指した方がいいと思う。

八崎

画像はノーマーク爆牌党の八崎。振り込みまくってラスを引いた後に「全然オッケー」。多少損をしてもこれくらい言えるようでありたい。