MSワラントの引受先の証券会社は空売りをしていないのではないか?<追記あり>

MSワラントの引受先は本当に空売りをしているのでしょうか?投資系のサイトやブログに、「引受先は空売りをすることで儲けている」と書いてあったりしますが本当なのでしょうか?

足立武志氏が書いた【事例研究】メドレックス(4586)~MSワラントが株価に与える影響を考えるには、

MSワラントの引受先が証券会社等の場合、彼らは発行企業の株式を保有するつもりはありません。新株を取得すると、すぐに売却してしまいます。もしくは株主から株式を借りてきて空売りを行い、その後新株予約権の行使をして新株を取得し、借りた株を株主に返すというプロセスを辿るのが一般的です。こうすれば、売却もしくは空売りしたときの株価と、新株予約権の行使価額との差額が新株予約権の引受先の利益になるのです。

と書かれています。(2013年11月の記事)

MSワラントは株価によって企業がいくら資金調達ができるか変わってきます。株価が高い方が同じ株式数でたくさんの金額を調達できるので、引受先が株価を下落させることが仮にできたとしても、依頼主や潜在的顧客の信頼を失うのでやらないのではないでしょうか?

引受先の証券会社はディスカウント価格で株を手に入れられるので、新株予約権を行使してすぐに売れば、低リスクで売却益を得ることができます。場中に行使して当日に売れるのであればかなりリスクは低いでしょう。仮に90%のディスカウントで株を手に入れられるなら10%の利益を得ることが出来ます。株を手に入れた後、実際に売却できるまで何営業日か空くとそれだけリスクは大きくなります。

しかし足立説にあるように空売りをした後、新株予約権を行使した場合、株価が右肩上がりを続けてしまうと利益は10%を下回ってしまいます。最悪損失計上をすることになります。こういったリスクを犯してまで本当に引受先の証券会社は空売りをかけているのでしょうか?

また空売りをしているのであれば、空売りサイトに表示されるのではないでしょうか?引受先の証券会社の名前がここに出たことはあるのでしょうか?当日に空売りをして当日に現渡しをしているから名前が出ないのでしょうか?しかしそれなら普通に現物を売ればいいような・・

引受先は(空売りをしているから?)下限行使価格まで株価が下がったほうが得だという書き込みも見たことがありますが本当でしょうか?むしろ空売りをせず株価を上げたほうが得なのではないでしょうか?

90%のディスカウントで株を手に入れることができ、かつすぐに売却できるとすると、

株価が4000円なら、利益は400円になります(4000円-3600円)。しかし株価が2000円まで下がっていると、引受先の証券会社の利益は200円になります(2000円-1800円)。

なのでMSワラントを行う企業にとっても、引き受ける証券会社にとっても株価は高い方がいいことになり、両者のインセンティブが一致するので制度設計としてもすぐれていることになります(既存株主にとっても株価は高い方がいいです)。仮に増資実行企業にとっては株価が高いほうがよく、引受先の証券会社にとっては株価は低いほうがいいということになると制度設計として変ではないでしょうか?

以上、MSワラントを引き受ける証券会社は空売りをしないのではないかという説を書いてみました。

この記事を書いた後、私の疑問の回答になるようなコメントをtextreamでみつけたので引用します。

何度も説明していますが、今回のような新株予約権型の資金調達の場合、引受先(今回は野村)が新株予約権を行使して株が売れるよう現株になるまで数日の間が空いてしまいます。
これは新株予約権を行使したことのある方なら誰でもご存じの通りです。

野村は当日終値×90%で行使できますから理論上は最大10%抜けますが、行使日直後に売買できなければ最大10%の利幅が抜けるかわかりません。
行使日から現株になるまでの数日間、株価が下がれば下がるほど野村はこの利幅が小さくなっていきます。

引受先の野村にとっては、単純な公募増資の手数料よりも稼げる可能性が高い一方、この利幅が下がってしまうと意味がなく、発行体(サンバイオ)の資金調達で手数料を得る方法としてはハイリスクハイリターンです。

引受先の証券会社がリスクをできるだけ抑えて利幅10%からの逸脱を低減するために、発行される新株予約権の範囲内で、このような株の貸借契約を大株主との間で行うのは極めて普通のことです。

引受先が新株予約権を行使後、すぐに売却して可能な限り10%に近い利幅を確保できるようにするために事前に貸株を用意しておき、行使後は貸株を先に売却、数日後に現株ができたらそれで返す、ということをやります。

つまり新株予約権を行使してもすぐには売れないので、ディスカウントされた株価と終値の差額をきっちり儲けられるように空売りをいれて利益を固定するとのことです。

ただ引けで成り売りできるほど買い板がない場合、どのように空売りを入れるのかがよくわかりません。後場に少しずつ売っていくのでしょうか。

※「MSワラント 仕組」で検索すると、上記足立武志さんが書いた記事より、バリスタ氏が書いた記事が上位に表示されますが、バリスタ氏の書いた記事は足立氏の記事のリライトでしょう。文章があまりにも似通っています。コメント欄で恥知らずと罵倒しておいたら、コメントが消されてしまいました。

http://barista-stock.hatenablog.com/entry/2017/04/22/234210

sponsored link




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

sponsored link