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アル中時代の思い出

   

まんしゅうきつこさんの「アル中ワンダーランド」を読んだら、私もアル中と呼ばれていた時代があったことを思い出したので少し書いてみます。


受験勉強後の寝つきをよくするために鬼殺し

高三の時、受験勉強を毎晩していたのですが、頭がさえてなかなか寝付けない日々が続きました。夜眠るために鬼殺しという日本酒を飲んでみるとすぐに眠れたことから、毎晩紙パックの鬼殺しを買うようになりました。当時は、高校生がアルコールを買うことにうるさく言われない時代でした。私は下宿住まいだったので親に何か言われることもありませんでした。その後、無事に大学に受かって上京します。

鬼殺し

新歓コンパで意識を失うまで飲む日々

大学入学といえば、新歓コンパですが、毎回とことん飲んでしまい、いつも途中から記憶が途切れています。なぜ、とことん飲むのかというと、対人コミュニケーションに不安があるからでした。今でもそうですし、幼少の頃からそうですが、私は人と話すのが苦手です。しかし、飲酒すると不安感が消え、陽気になり人と接するのが嫌でなくなります。緊張する場に出ると、どーしても酒の力に頼ってしまうのでした。また、自分のことを実際より陽気な人間にみせたかった面もあります。

精神安定剤と酒をミックスして飲むようになる

中学生の頃くらいから、精神のバランスをくずしていて、不安感を常に感じるようになっていました。自分は病気に違いないと思い、自転車で40キロ先にあった精神科の門をたたいてみたことがあります(実家はド田舎にありました)。親には言いたくなかったので一人で行ったのですが、保護者の同意なしでは診察できないと言われ、すごすご帰ってきました。

あれこれ、精神病理の本を読んでみてもよくはならず、やはり薬を飲むしかないと高校生の頃は考えていました。上京して、好きに病院にいけるようになると、精神科に通うようになります。抗不安薬を処方されて、飲むようになったのですが、飲み会で飲酒をする際も薬を飲んでいたので、さらに酩酊するようになりました。※抗不安薬にはたいていアルコールと一緒に飲まないようにという但し書きがあります。

酒を飲んではぐでんぐでんになるまで酔っていたのですが、家まで帰りつけないことも多くあり、民家の物置に入りこんで寝てしまったり、調布の歩道橋の上で真冬に眠り込んで、通行人に死んじまうぞと言われたり、目がさめたら新宿駅東口の雑踏の中だったりしました。ひどいときは、なぜか今が空襲のさなかにあり、逃げないとまずいと思いこみ、一晩中、高田馬場の住宅街を走り回ったていました。引きますよね。

空襲

高校時代の友達も失う

帰省して自動車免許をとった後、酒を飲みながら深夜にドライブをしていました。それだけでも大変危険ですが、なぜか高校時代の友達の下宿に行き、悪口を言って喧嘩して帰り、ついでに車のバンパーをどこかにぶつけてきました。その友達とはそれっきりで、バンパーの修理代は20万円超でした。

飲酒時の行動が目にあまったのか、親に精神病院に入院させる、と言われました。今思えばそのまま入院しとけばよかったのですが、当時は精神病院に入院するのが恐ろしい気がして、そのまま東京に逃げ戻ってきました。

病院

やることが無かった大学4年生時代、ひたすら酒を飲む

大学4年生になって、卒業するための単位も取得し終わっていたのですが、私は社会に出ることを恐れていました。就職活動は、先物取引会社に内定をもらって終了させましたが、ブラック企業ランキングなどが今ほど一般的でなかった当時でさえ、先物取引企業に就職することがあまりよくないことであることはわかっていました。ただ、人前で志望動機や自己紹介をどうどうとすることができず、就活が苦痛で早くやめたかったので、投げやりに就職先を決めてしまったのでした。

それが6月くらいで、それから卒業するまでやることがありません。人と接するのも億劫になっていて、強い酒を飲んでは、24時間くらい寝て、二日酔いが治るとまた飲んで・・という暮らしをしていました。飲みすぎると幻聴が聞こえました

ちなみに当時、自分がアル中だとはまったく思いませんでした。ただ、いつも手がふるえていて、麻雀をするときにサークルの仲間に笑われていました。

社会人になっても飲みすぎる癖は直らず・・

大学卒業後、先物取引会社に行きましたが、2か月くらいでやめてしまいました。宿無しとなったので、弟が住んでいたアパートに転がり込みました。ある日、酒の話になって、酒が好きというより、意識を消し去りたくて酒を飲んでるんだよねと私が言うと、弟はわかるわ~と答えていました。

その後、工場で夜勤アルバイトをして生活しました。夜勤ですし、残業がかなりあったので、飲み会はめったになかったのが幸いでした。ただ、年に1回ほどは同僚と飲みに行っていて、ある冬に、終電に乗って目が覚めたら、終着駅の水道橋でした。酔っていた私は、なぜか見知らぬ雑居ビルの屋上に行き、そこで寝ました・・。

小人閑して不善を成す、無職になった後、ついに酒でK察のお世話になる

3年ほど工場での夜間アルバイトをして、少しお金がたまったので、何か勉強して、正社員になろうと決めました。いつか住んでみたいと思っていたので、東京都の郊外から、23区に引っ越したのですが、引っ越した当日、一人で飲みに行って、そのまま某店で寝込んでしまいました。店の人はどう処理していいのかわからなかったのでK察を呼んだのですが、酔って被害妄想的になっていた私はK察官相手に暴れてしまい、タイーホです・・。

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留置場の中は、一部屋5人くらいが一緒でしたが、私を入れて、そのうち3人が、酒を飲みすぎてK察官相手に暴れてタイーホでした。私は当時無職、私以外の2人は生活保護でした。どうしようもないですね・・。

この件を経て、ようやく私は酒を止める決意をしました。20代半ばの頃です。遅すぎたかもしれませんが、それ以来、酒を飲まないようにしています。

酒を飲まないことでつらいのは、やはり飲み会や合コンの席でしょうか。とても時間が長く感じられます。話も盛り上げられません。また、「全然飲めないの?」「強そうにみえるけど」「飲むとどうなっちゃうの?」と毎回質問されますが、これに答えるのもめんどうですね。「自分、酒乱でK察のお世話になったことがあるんで飲まないんです」とは言えないですから。

これといって、話のオチはないのですが、不安感のある人は、酒が逃避の手段になってしまいやすいので、飲みすぎないように人一倍注意した方がいいと思います。

 - エッセイ

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