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物理的な感覚と感情の関係

   

最近おもしろい本が出版された。物の硬さや柔らかさ、熱さ・冷たさ、重さ・軽さ、色、距離、空間の広さ・狭さなどが人間の感情に与える影響をとりまとめた書籍が翻訳出版されたのだ。

本のタイトルは、「赤を身につけるとなぜもてるのか」で、原題は「Sansation The New Science of Physical Intelligence」。邦題は軽い印象を与えるが、内容は人生に重要な影響を及ぼしうるものだ。

行動経済学の大家、カーネマンのファスト&スローにも似たようなテーマの記載があった。私が覚えているのは、たとえば、

  • 人は口を笑顔の形にすると感情も明るい気持ちになる
  • 知的な物を見ると知的な気分になり、神聖な物を見ると神聖な感情になる

などだ。

これらの、無意識のうちに外部の感覚が感情に与える影響を知っていると、自分の幸福度を増やせるよう環境を整えたり、交渉で有利にたてたりする。

人生のさまざまな場面で役に立つ知識だと思うので、書籍から一部を抜き書きして紹介してみた。

役に立ちそうなものがあれば、実践してみてほしい。

温度と感情の関係

上記の本によれば、人は暖かいものに触れるとあたたかい気持ちになる。逆に冷たいものに触れると冷たい気持ちになる。

たとえば、実験の直前に暖かい飲み物を持った人は、優しく、他者をより受け入れやすい感情になる。

また孤独感などのマイナスの感情におちいったとき、人の体温は下がり厚着をする傾向にある。

交渉で相手から同意をひきだしたいときは、冷たい飲み物ではなく暖かい飲み物を用意するといいようだ。室温もやや暖かめがいいのかもしれない。

angel

触感と感情の関係

硬い物を触った感覚は、人の心を硬化させ、逆に柔らかい物を触った感覚は人の心を柔軟にさせる。

交渉相手を座らせる椅子は、硬い椅子よりもやわらかいふかふかの椅子の方がいいようだ。

穏やかな感情を抱いて生活するためには、人と触れ合ったり、猫のような柔らかいペットに日常的に触れたりすると効果的のようだ。着る服も、ゴワゴワのジーンズより、さらさらした柔らかい素材の服の方が、気持ちを安穏にすると思われる。

手で触ったときだけでなく、地面の硬さ・柔らかさにも人は感情的な影響を受ける。アスファルトよりも砂や土の上での方が、人は柔軟な感情を抱きやすい。土の地面を増やすと争いごとが減るかもしれない。

土

重さの感覚と感情の関係

重さはの感覚は重要性を人に意識させやすい。重い物を持っているとき、人は思考の対象を重要なものと認識しやすいのだ。

なので、面接に履歴書を持っていくときは、重いクリップボードに留めて履歴書を渡すなどの工夫をするとあなたが重要な人物だと認識されやすいかもしれない。

重い鞄を持っている時や、筋トレしている時に考えていることは、重要だと思われやすいのでGOサインがでやすくなる。これらのときに下した決断は、重い物を持っていないときでも同じように判断されたかどうか自問したほうがいいかもしれない。

また、自分が抱える秘密は、心に「重さ」のような働きかけをし、重い物を持っているときと同じようなバイアスを人に与える。

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色と感情の関係

色は私たちの頭の働きに影響を及ぼす。赤色を見るとテストの成績が落ちる。テストの内容が言語の試験でも数学の試験でもだ。また赤色を見ると、人は失敗することへの恐怖心が高まる。赤は危険を連想させるようだ。赤が子供に精神的なダメージを与えるため、オーストラリアのクイーンズランドの学校では、採点に赤ペンを使用することを禁じた。

このような効果が赤色にあることから、頭を使う行為をする・させる際は、赤色が視界に入らないようにした方がいいだろう。

また、赤の危険を連想させる効果は、スポーツでの勝率を上げるようだ。危険を想起させる効果が、アドレナリンを増加させるのかもしれない。もしくは、赤色のユニフォームが相手チームの士気をくじくのかもしれない。どちらにせよ赤色のユニフォームを着たチームは勝率が高い。

赤色は頭脳のパフォーマンスを下げ、身体のパフォーマンスを上げる。

また、赤色には人を魅力的に見せる効果がある。赤色を身につけると、他者に魅力的でセクシーだと思われる確率が高まる。男性が赤を身につけると、地位が高いという印象を与える確率が高まる。

イベントの性質を考えて、赤色の服を着るか着ないかを判断すべきだろう。

黒色は、人をより暴力的にする効果がある。視界の暗さは非道徳的な行動をとることを助長させる。

白色は、人の道徳性を高め、視界の明るさは気持ちを明るくさせ、人を社交的にさせる。相手に好印象を与えたい場合は白い服を着るとよい。明るい生活を送りたいのであれば、物理的に明るい場所で生活しよう。

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上記は本の前半部分の要約である。興味のある方は、より多くのことを扱っている実際の本を読まれたい。

 

 - 本の感想

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