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スイス政府編「民間防衛」に学ぶ国土防衛のための心構え

   

国防は一日にしてならず。国土を防衛するには、国民の日頃の心構えが大切であるということで、スイスはスイス連邦法務警察省に依頼して国土防衛のための手引「民間防衛」を民間人向けに出版させています。

この記事では「民間防衛」の中から、日本人にも役に立ちそうな部分を紹介します。

国土防衛のための一般的な心構え

「民間防衛」のまえがきにはこう書いてあります。

われわれの最も大きな基本的財産は、自由と独立です。これを守るために、われわれは、すべての民間の力と軍事力を一つに合わさねばなりません。しかし、このような侵略に対する抵抗の力というものは、即席にできるものではありません。

(中略)一方、戦争は武器だけで行われるものではなくなりました。作戦実施のずっと以前から行われる陰険で周到な宣伝は、国民の抵抗意志をくじくことができます。精神(心)がくじけたときに、腕力があったとて何の役に立つでしょうか。反対に、全国民が、決意を固めた指導者のまわりに団結したとき、だれが彼らを屈服させることができましょうか。

民間国土防衛は、まず意識に目覚めることから始まります。

書籍の出だしで、国民の意識と協力が国土防衛には大切だと説いています。さらに、現代の戦争には武器を用いて行う戦闘以外の要素があることが示唆されています。

一方で、我々はどうかというと国防のための措置を講じることが罪悪であるかのように思い込まされています。政府がやるにせよ、民間がやるにせよ、国土防衛のための意識の醸成は急務であると思われます。

まえがきを受けて、次のような一節が続きます。

すべての人々は平和を望んでいるにもかかわらず、戦争に備える義務から解放されていると感じる人は、だれもいない。歴史がわれわれにそれを教えているからである。

スイスは、侵略を行うことなどという夢想を決して持ってはいない。しかし、生き抜くことを望んでいる。スイスは、どの隣国の権利も尊重する。しかし、隣国によって踏みにじられることは断じて欲しない。

(中略)ヨーロッパにおけるスイスの戦略的地位は他国にとって誘惑的なものである。その交通網は、交戦諸国にとって欠くことのできないもののように見える。簡単に言うならば、われわれは、受け身に立って逃げまわる権利を与えられていない。われわれは、あらゆる事態の発生に対して準備せざるを得ないというのが、最も単純な現実なのである。

日本人は、学校で協調することの大切さをこれでもかと教えられるわけで、どこの国の人たちよりも平和にすがっているのではないでしょうか?対立や争いを必要以上に避けている印象があります。

しかし、歴史に教えられるまでもなく私達は現実的な侵略の脅威にさらされています。最大の差し迫った脅威は中国によるものでしょう。

日本はスイスと同様に他国を侵略する意志を持ってはいませんが、隣国に屈服されたくないという明確な意志が欠けているように思います。

スイスの戦略的な地位がヨーロッパ諸国にとって誘惑的であるように、日本の国土も周辺他国にとって誘惑的です。中国が自由に外洋に出る際に、もっとも障壁となっているのが日本列島です。日本の国土には、中国には無いきれいな自然環境が残っていますし、企業の研究開発能力も他国には垂涎の的でしょう。

スイスと同じように交戦を望まなくても、日本は自己防衛をしないと他国の侵略に屈服されてしまうという現実に直面しています。米国が目下、日本の防衛に協力してくれていますが、他国の政権がいつどのように変わってもいいように私達は備えておく必要があります。

スポーツやビジネスと同じように国土防衛にも「気持ち」が大切です。それについて「民間防衛」は下記のように書いています。

もしも国民が、自分の国は守るに値いしないという気持ちを持っているならば、国民に対して祖国防衛の決意を要求したところで、とても無理なことは明らかである。

国防はまず精神の問題である。

自由と独立を守るためでなければ、どうして戦う必要があろうか。自由と独立こそは、公正と社会的正義がみなぎり、秩序が保たれ、そして、人間関係が相互の尊敬によって色どられている社会において、りっぱな生活を保証するものである。

なぜ祖国防衛は大事なのか?気持ちを奮い立たせる必要があるのか?というと、上記引用部に書かれているような自由と独立、公正と社会正義、秩序と相互尊敬が他国の支配下では私達の生活から失われるからです。

中国に併合されたチベットやウイグルの人たちがこのような価値の元で暮らせているでしょうか?日本が他国に侵略された場合も、今享受している様々な自由、権利、福祉は失われることは必定です。

私達もこれらの価値を守るために戦わなければなりません。

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武力以外の侵略のありかた

最初の方にも書いたように、現代の戦争は武器を用いて行われるとは限りません。それについて「民間防衛」は下記のように注意をうながしています。

核戦争によって砂漠のように荒廃した国を手に入れるよりも、物資が充分供給されている国に手をつけるほうが、得策ではないだろうか。そこで、戦争は、心理戦の形態をとるようになり、誘惑から脅迫に至る、あらゆる種類の圧力を並べ立てて、最終的には、国民の抵抗意志を崩してしまおうとする。現代においては、宣伝の技術や手段はきわめて発達しているので、あらゆる形での他国に対する浸透が可能である。(中略)ある国のごときは、防衛の態度を何ら示さないうちに敗北し、占領されてしまった。なぜかといえば、それは、その国民の魂が、利害関係のある「友人」と称する者の演説にここちよく酔わされて、少しずつ眠り込んでしまったためである。

私達日本人は、なぜメディアによる報道が偏向していると非難されているか考える必要があります。メディアのバッシングは、日本の軍備増強や、中国に対して強硬路線をとるトランプ政権に常時向けられています。このような偏ったバッシングによる誘導はどの国に有利に働くのでしょうか?

なぜ尖閣諸島周辺に中国の船が侵入してきてもニュースになりにくいのでしょうか?なぜ中国は威圧するかのように大量の船で尖閣諸島周辺に繰り出して来るのでしょうか?

それらはまさに日本国民の心を折るためであると思われます。私達は本当の敵が誰なのか、よく考える必要があります。トランプ大統領が敵なのでしょうか?安倍総理大臣が危険な存在なのでしょうか?習近平総書記は、一見平和的な言説を弄しているかのように見えますが、何をしてきたでしょうか?メディアの報道にまどわされず冷静に見極める必要があります。

さらに心理戦・情報戦について次のような記載があります。

敵は、われわれの内部における抵抗力を挫折させるための努力をしている。わが国民に偽りの期待を与えて欺こうとしている。われわれをスパイし、わが国政府に反対する世論をあおり、われわれの制度を批判し、ときには、おどかし、ときには、取り入ろうとしている。

われわれの批判的精神、判断力は、きびしい試練にさらされている。われわれを取り巻く偽りの網の中から、絶え間なく真実を選び出さなければならない。

われわれに提供される偽りの情報や、われわれの指導者や政府に対する悪口を、充分に警戒しなければならない。国際情勢も、悪意あるやり方でわれわれの前に示されることがある。われわれの義務は、断固たる態度をとり、嘘を言いふらさないことである。新聞、テレビ、ラジオの義務は、客観的に報道することである。それによってのみ真実が取り戻される。

私達は合理的な根拠なく政権を批判する野党を警戒する必要があります。嘘を並べ立てる新聞は買わないようにするべきです。ニュース番組は、日本のものだけが偏った内容の報道をしているわけではありませんので、海外の報道にも同様に警戒をする必要があります。

威圧的な言論や偽りの情報だけが我々を屈服させようとしているわけではありません。経済制裁の形をとった威圧もあります。

最近では、THAADミサイルシステムの導入を決めた韓国に対して、中国が経済制裁の形で嫌がらせをしています。韓国への旅行の制限、韓流コンテンツの国内流通の禁止・・。政府だけでなく、経営者もこのような脅しに屈服しないようにしなければなりません。

中国だけでなく、北朝鮮も当然警戒すべき隣国です。彼らは、しかし、日本を攻撃してくる前に自壊して多数の難民をだすかもしれません。

第二次大戦のときと同様のことが再び起こったら、どうなるか。外部との交通は遮断され、物資の供給はとどこおり、通信手段はほとんど機能しなくなる。避難民が洪水のように流れ込む。人道的見地から、われわれは、これらの人々を養い、宿泊施設を提供する義務があるが、その中には、その行動を監視せねばならない疑わしい客もまじっている。さらに、政治的難民を受け入れたことについて、われわれは脅迫されるかもしれない。

仮に北朝鮮が自壊し、大量の難民を出して、日本がその一部を受け入れたとしても警戒を怠ってはなりません。難民の中には兵士と同等の人間が紛れている可能性があります。兵士は兵士と見分けがつく、一般人と異なった服装をしなければならないという国際ルールがありますが、日中戦争において、多くの中国人兵士が民間人の衣服をまとって日本軍を惑わしました。

敵を知り己を知る者は百戦あやうからずと言いますが、敵は我が国を知るためにスパイを寄越してきます。

敵はあらゆる手段を使ってわれわれを弱めようとしており、そのために戦争が始まるまで待つようなことはしない。スパイ行為は第一の武器であり、収穫も大きい。(中略)大仕かけに行われる妨害工作は、国民の士気を衰えさせると同時に、国の正常な活動を麻痺させることができる。

日本にはスパイ防止法がありません。日本はスパイ天国だと言われているそうです。一刻も早いスパイ防止法が必要かと思われます。

我が国を内部から崩壊させる手段として、他に「新秩序」を信奉する革新集団の養成があります。

国を内部から崩壊させるための活動は、スパイと新秩序のイデオロギーを信奉する者の地下組織をつくることから始まる。この地下組織は、最も活動的で、かつ、危険なメンバーを、国の政治上層部に潜り込ませようとするのである。彼らの餌食となって利用される「革新者」や「進歩主義者」なるものは、新しいものを待つ構えだけはあるが社会生活の具体的問題の解決には不慣れな知識階級の中から、目をつけられて引き入れられることが、よくあるものだということを忘れてはならない。

(中略)この「新秩序」は、すべての社会的不平等に終止符を打つとか、世界を地上の楽園に変えるとか、文化的な仕事を重んじるとか、知識階級の耳に入りやすい美辞麗句を用いて・・・。

不満な者、欺かれた者、弱い者、理解されない者、落伍した者、こういう人たちは、すべて、このような美しい言葉が気に入るに違いない。ジャーナリスト、作家、教授たちを引き入れることは、秘密組織にとって重要なことである。

(中略)彼らの活動は、”表現の自由”の名のもとに行われるのだ。

地下組織ではありませんでしたが、シールズはここに書かれている特徴を多く持つ組織でした。シールズのメンバーには、カリスマも知識もありませんでしたが、そういった性質を備えた集団が出てきて、国会に政治家を送り込むとしたら憂慮すべき事態といえます。

敵国が我が国に行う宣伝には、平和の名のもとに軍備を放棄するよう訴えかけるというものもあります。

敗北主義、それは猫なで声で最も崇高な感情に訴える。諸民族の間の協力、世界平和への献身、愛のある秩序の確立、相互扶助。戦争、破壊、殺戮の恐怖・・。

そしてその結論は、時代おくれの軍事防衛は放棄しよう、ということになる。

新聞は、崇高な人道的感情によって勇気づけられた記事を書き立てる。

学校は、諸民族との間の友情の重んずべきことを教える。

教会は、福音書の慈愛を説く。

この宣伝は、最も尊ぶべき心の動きをも利用して、最も陰険な意図のために役立させる。

言葉の表面上の美しさにほだされてはなりません。和諧社会というスローガンは美しい響きを持っていますが、友愛に満ちた統治が中国で行われたでしょうか?

我々を武装解除させようとするすべての美しい言辞に疑いの目を向ける必要があります。


 

いかがでしたでしょうか?「民間防衛」の中から、日本人にも役に立ちそうな部分を急ぎ足で紹介しました。

私達はスイス人に多く学ぶ必要があると思います。できれば、日本政府にもこのような書籍(小冊子)の配布をお願いしたいです。

日本における他国のスパイ活動はこの書籍が詳しいです。

 - 地政学

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