本日、2024年9月27日に自民党総裁選が行われ、決選投票で高市早苗氏を破り、石破茂氏が勝利した。
保守系の政治観の持ち主や株式投資家は、石破茂氏の勝利を良くないものとして受け止めた人が多かっただろうが、私は石破茂氏の勝利は日本にとって幸運だと感じた。
以下、その理由を述べる。
石破茂氏が総理大臣になることで日本が受けられる利益
1.中国と戦争をしなくて済むかもしれない
日本のメディアを見ていると、悪の中国が日本を挑発し侵略しようとしているように見えるかもしれないが、実際は、日本・米国側が中国やロシアを挑発している側面がかなりある。
米国はウクライナでの戦争に続いて、日本やフィリピン、台湾をそそのかして中国と開戦しようとしている。いったん戦争が始まってしまえば、それによっていかようにも米国は利益をあげることができる。
もしそのような状況になれば、日本はウクライナのように米国や西欧資本家のいいように使われて終わりである。多くの若者が死に、国土が爆撃を受け、最終的には米中に領土を割譲するはめになるだろう。
こうした思惑が進んでいるなかで、従米型の政治家が総理大臣になると、戦争一直線である。高市、小林、小泉、河野などは特に危ない。高市氏は愛国者を謳っているが、日本が米国に何をされても批判することがない従米型の愛国者であり、今の状況で総理にするのは危険だった。
現在の日本では、中韓と距離が近い、左翼と言われるような政治家が総理大臣になる方が安全なのである。
※しかし、外交に関して石破氏が他の自民党の政治家と同様の従米タイプであるなら、対中戦争の危険性に関して、石破氏が選出されたことにメリットはない。正直私は石破氏の外交スタンスがよくわかっていない。
2.過度な資本家優先が改められるかもしれない
岸田政権下で株価は大いに上がったが、それは岸田氏が欧米の資本家の言いなりだったからにほかならない。株価は上がったが、一般の日本人の生活はむしろ苦しくなった。
小泉氏も欧米の資本家の言いなりタイプだから、彼が総理になっても、株価は上がるが生活は苦しくなる現在の傾向が続いただろう。
こうした行き過ぎた株主優先社会は改められた方が、長期的には株主にとってもいいのである。なので左寄りの傾向がありそうな石破氏の勝利は今のタイミングなら良いのである。
3.新しい政党にチャンスが来た
自民党総裁・石破茂氏、立憲民主党党首・野田佳彦氏となれば、両氏には失礼だが、見た目はぱっとしないものがある。新しいものを求める有権者にとっては、自民・立憲ともに魅力が薄れたのではないだろうか?
この状況は、新しい政党(れいわ新選組、参政党)にとって追い風だろう。既存の政党(自民、立憲、維新)はどれも従米であり、欧米の資本家のいいなりだった。これではどこの政党が与党になろうと日本が真に良くなることはない。
れいわ・参政党は両党ともアメリカを批判的に見ており、日本が真に独立国家になるためには既存の政党より良い。新しい政党に流れが来たという意味で、石破氏と野田氏の勝利は良いのである。
高市氏が勝利していたら、やや単純な保守系の有権者はこぞって自民党に投票し、自分の首を締めていただろう。
以上が石破氏勝利が日本にとって良いと思う理由だ。
アメリカの言いなりでない人物が総理になると信用縮小、株価下落、円高になりやすい
銀行の貸出残高の月次推移をながめると、従米でない政治家が総理の時期は、信用創造が活発に行われず、経済が停滞し、円高になり、株価が下落する傾向にある。
なので石破氏が総理の時期は株価は下落傾向になると思われる。ちょうどバブルの天井のような雰囲気でもあるし、アメリカに不況がやってきている気配もあるので株価はかなり軟調になるだろう。
しかし、株価がはっきりと弱くなると予見できるなら、それはそれで空売りなどで収益を上げられるだろうから投資家にとっては良いのではないだろうか?
為替に関しては、現在利下げを始めた米国が、いずれインフレを再度引き起こし利上げに転じるだろうから、結局は米国次第となりそうだ。
河野太郎の完敗は良かった
今回の総裁選で良かったのは、河野太郎が党員票も議員票もたいして取れず、完敗だったことだ。これなら今後河野太郎が総理になることはないだろう。
河野太郎、上川陽子、小泉進次郎は米国のろくでもない連中の息がかかっていそうだから、彼らが総理になっても日本にとってろくなことにならない。小林鷹之もそういう傾向がある。
なかでも河野太郎は一般の日本人に憎しみを持っているのではないかと思える節がある。彼が総理になれそうもないのはとても良いことだと思う。