ユダヤ人はまるで透明な存在であるかのようだ。彼らはロシア革命を主導してソビエト連邦を作り、多くのロシア人を殺した。
ヒトラーやナチスはユダヤ人を迫害した絶対悪として強調されるが、なぜユダヤ人が迫害されたのかは十分には説明されない。ヒトラーやヒトラーを支持したドイツ人は別に狂っていたわけではなかっただろうに、きちんとした説明はない。
日本にとって一時期、中国や朝鮮の悪を指摘するのはタブーだったが、第二次世界大戦後、ユダヤ人の悪について言及するのは、日本だけでなく先進諸国全てでずっとタブーだったのではないか?
しかし歴史を分析する保守系の人たちが行き着くところはユダヤ人である。第二次世界大戦で日本に苦渋をなめさせたのはソ連の諜報戦略だったが、ソビエト共産党の幹部はユダヤ人だったからだ。
第二次世界大戦の勝者はユダヤ人だったとも言える。ソビエトなどの共産党国家と欧米が戦争に勝利したが、どちらもユダヤ人が中枢に深く入り込んでいたし、戦後に出来た国連は、国家の主権を制限するユダヤ人好みの組織だった。先進国ではユダヤ人にとって有利な戦勝国史観が流布され、歴史問題でユダヤ人が得をすることはあれど損をすることはなくなった。
保守が嫌う要素は全てユダヤ人起源(ユダヤ人が発達させたもの)だと言うこともできる。共産主義などの左翼活動、国境・国家・愛国心の否定、グローバル資本主義・・・。
ユダヤ人は言論の世界をコントロールして、自分たちに矛先が向かないように先手を打っている。欧米の人間がユダヤ人について不利益なことを言うのは難しい。
私は今、1922年に英国で出版された本「ユダヤ人」(著:ヒレア・ベロック)を読んでいるが、まるでこの本は最近出版されたかのように感じる。
著者は書いている。
私たちには、歴史の本で、私たちの人種とユダヤ人の関係についてありのままの事実を教える勇気がない、あるいは教える意思もない。
(中略)
たとえば、ローマ帝国のことなら、細かな点までよく知っていると公言する人々でも、一体何人が、ユダヤ人保護とユダヤ人迫害の布告が代わる代わる大量に出されていることに気づいているだろうか。特に後のローマ帝国でのユダヤ人の経済的地位や、離散の特徴に気づいているだろうか。ましてや、ユダヤ人とヨーロッパ人の間で恐るべき大虐殺と、それに対抗する大虐殺が繰り広げられたことなどは、一度も書かれたことがないのである。
ハドリアヌス帝の治世下のキプロスやリビアの都市では、周辺の非ユダヤ人社会に反発してユダヤ人による排斥運動が起こっているが、それは今日、私たちの話題を独占している最近のロシアの瓦解よりもはるかに激しいものである。大虐殺は大規模だったし、その報復も大規模だった。ユダヤ人はキプロスだけでも100万人もの人々を殺害した。ローマ帝国はそれに応戦して鎮圧したわけだが、情け容赦のない戦争だった。
実例を挙げればきりがないだろう。重要なのは、平均的な教育を受けた人にとっては、それらのことが全く寝耳に水だという点である。
1920年代の欧州を俯瞰して、ユダヤ人と非ユダヤ人の間の緊張が高まっている、だからこそ、お互いに問題があることを認めて、歩み寄らないと大変なことになると著者は再三にわたって忠告しているが、それは実らずドイツでのユダヤ人迫害が起きてしまった。
当時、ユダヤ人が西側諸国の人間を非常に警戒させたのは、ロシア革命を成立させ、私有財産を否定する国家を登場させたからだ。
私がこの本を読んで、最近の本であるかのように感じたのは、いずれまたユダヤ人と非ユダヤ人の間で衝突が起こるように思うからだ。というのも、この本が書かれた100年前と事態はほとんど変わっていないからだ。かつて金融業のトップにいたユダヤ人は、今やIT産業のトップにいて情報を統制できる立場にある(FB創業者など)。ジョージ・ソロスはいかにもユダヤ人的な価値観をもって、国家を否定し、左翼的な活動団体に資金をばらまいている。しかしユダヤ人が言及される頻度は不自然なくらいに少ない。
欧州で台頭している右派(実際には右派というよりただの常識人の集団だと思うが)の敵の背後にはユダヤ人がいる。批判の対象にユダヤ人があがってくるのは時間の問題だ。ユダヤ人が変わるとは思えないから・・。
今は中国や北朝鮮やイランが世界の注目を集めているが、いずれはユダヤ人にスポットライトが当たる時が来る。
ユダヤ人について言及している日本人は保守系の論客においても多くない(と思う)。日本はユダヤ人と直接的な関わりが少ないほうだし、まだ言論の自由が生きている。だからこそ日本人はユダヤ人について調べ、読み書きすべきだと思うのだがどうだろうか?
参考:最初のソ連政府の80~85%はユダヤ人 byプーチン大統領
馬渕睦夫氏の歴史観はユダヤ人を中心に据えている。