太陽の黒点の数と人間社会にはなんらかの関係があるのではないかという説がある。
我らがトゥルーニュースサイト、In Deepを読んでいたら、最近、太陽の黒点の数が想定以上に増加し始めたという記事があった。
参考記事:過去の個人的な予測にすべて反する「サイクル25の太陽活動の異様な強さ」から見る未来。死と過剰な暴力がどれだけ拡大するかはまだわからないですが…
最近の太陽の黒点数は100を超え上昇基調にある(下図参照、画像はIn deepから拝借)。
In deepの記事は、太陽の黒点数が多い時期は、革命や動乱が多く観察されたということから、全体的に暗い調子で書かれている。
しかし、太陽活動と景気の関係を調べた人の著作を読むと、むしろ黒点数の減少局面で経済は軟調になる傾向がある。嶋中雄二氏の「太陽活動と景気」は、ガルシア・マタとシャフナーの研究を紹介しているが、それによると1876年から1932年の太陽黒点数の変化と、農業を除く鉱工業(特に製造業)生産の年変化との間には密接な相関が存在する。
上図を見ると、太陽黒点数の増加局面で総生産指数も増加に転じていることがわかる。
また、1920年から1932年にかけての太陽放射量(太陽定数及び紫外線)の月次変化とアメリカの景気動向指数の月次変化はきれいに逆相関しているそうだ。
嶋中氏は、太陽の黒点数と経済がどのような関係にあるか明言していないが、太陽の黒点数が多い時期は、人間の諸活動は活発になり、少ない時期は不活発になる傾向があるのではないか?
太陽黒点数の年平均値を用いてグラフにすると、直近で黒点数が少なかったのはリーマンショックの時期と、コロナの時期に重なる(ただし、近年の黒点数は2018年から既に低かった)。
冒頭に書いたように、この太陽黒点数が上がっていく傾向にあるのは、黒点数と経済に相関があると信じるなら、今後数年は経済や人間の諸活動が活発化(正常化)していく兆しと受け取れる。太陽黒点数投資法的には2022年は買い(強気)である。
※嶋中雄二氏は、2018年の著作「第3の超景気 ゴールデン・サイクルで読み解く2025年」では、「2011年を大底に第3の超景気が始まり、1度目の好景気が2017、18年に到来していることを解明。さらに東京五輪後いったん21、22年には厳しい景気後退に見舞われるが、24~25年には2度目の好景気がやってくると大胆に予測」しているそうだ。