怪談から得られる処世訓

昔から怪談が好きだった。私が大学生だった、今から20年前は、現在ほど多く怪談は存在していなかった。怪談本に関しては、稲川淳二、桜金造などの本が売られているだけであった。

しかし今はどうか?怪談花盛りである。ユーチューブでも、テレビでも(見てないからわからないが)、ラジオでも、活字本でも、漫画でも怪談を楽しむことができる。

「怪談師」などという言葉がいつの間にかできたり、地域別の怪談本まで売られていたりと怪談は大盛況である。恐怖漫画の専門雑誌も2~3誌ある。

私も結構な数の恐怖漫画、怪談を読んだ。怪談にはおおまかにパターンがあり、どのように行動すると悪いことが起き、どのようにするとそこから抜け出せるのか、帰結が決まっている。

そこで、怪談から導き出せる処世訓を書いてみた。霊の存在を信じていようがいまいが、下記の処世訓は守ると得をすると思う。

悪い噂のある場所に肝試しに行って良いことはない

幽霊が出るとか、過去に良くないことがあった場所(殺人、自殺、刑場など)であるとか、悪い噂がある場所に行って良い事はない。肝試しはハイリスクノーリターンである。

ふざけて肝試しに行った人が、後日怪我をしたり、死んでしまうというのは怪談ではお決まりのパターンである。

肝試しに行って、何も悪いことが起きなければラッキーであり、何か起きるとすれば、良い事ではなく悪い事である。

※肝試しに似ているが、こっくりさんもハイリスクノーリターンであり、やって良い事が起きたという話は怪談には存在しない。こっくりさんを下手に行って不幸になった話は山ほど存在する。

場所の影響は大きい。悪い場所からは離れた方がよい

程度の差はあれども、そこに居る人に悪い影響を及ぼす場所がある。その場所は狭い範囲(アパートの一室とか)かもしれないし、一つの町全体に及ぶくらいの広さだったりするかもしれない。

悪い場所に住んだり、悪い場所で働いた場合に被る影響は甚大であるので、なるべく早くそうした場所からは離れたほうがよい。優れた人間であっても、悪い場所の影響を受けると駄目になってしまうというのが、怪談から得られる帰結である。

悪い場所に住んでいる、悪い場所で働いていると思われる人は、引っ越し・転職を考えたほうがよいと思う。

悪い場所であることを示す兆候には下記のものがある

  • 霊に遭遇する
  • 金縛りにあう
  • 原因不明の音が鳴る(いわゆるラップ音)
  • 誰かに見られているような気配がする、何かがいる気配がする
  • なぜか寒い
  • なぜか暗い
  • なぜか臭い
  • 夢見が悪い
  • 物が置いておいた場所から動いている
  • 入居者がすぐ引っ越す、入居者が高い確率で死んだり病気になる

意味もなく人から恨みを買わない方がよい

人に恨まれると、物質的に何もされなくても、なんらかの被害を被る。人間の念にはそれ相応の力があって、じわじわと影響を及ぼす。悪い念が可視化されたものが生霊である。だから意味もなく人に恨まれるのは避けたほうがよい。

感情が特別大きな影響力を持つ人がいる(ので留意しておくべき)

悪感情は、他の人に影響を及ぼすと上に書いたが、その影響力が特別大きい人達がいる。怪談では、それらの人は「憑き物筋」などと呼ばれる。

こういう人を見つけたら、付き合いは避けるのが無難だ。

原因不明の悪い状態に陥った場合には、お寺や神社、霊能者に頼る事も選択肢にいれておくべき

仏教や神道には、悪いモノを祓う方法が蓄積されているので、確率的にはありえないような不幸が連続して起きる場合、よくわからない身体の不調がある場合には、お坊さんや神主さんに相談してみるのは良いと思う。

身近に、評判がよく大金を要求しない霊能者などがいたら、そうした人に相談するのも良い。霊能者とか拝み屋と呼ばれる人の中には、高い能力を持った人もいれば、詐欺師のような人もいる。

怪談では、こうした人たちの力を借りて、多くの人が不幸から逃れている。

入った方がよい新興宗教はない

多くの怪談を読んだが、新興宗教に入って良い目にあった話は聞かない。基本的に怪談では、新興宗教に入った人は不幸になる。

霊的な知識は特別な宗教に入らなくても得られるので、新興宗教に入るのは避けるべきだ。

先祖供養はしたほうがよい

新興宗教とは逆に、先祖供養をして悪い事が起きたという話も存在しない。先祖供養をしたら、事態が好転したという話は怪談では非常に多い。

誰かが危機に陥った時に、亡くなった先祖が助けに来てくれたというのはよくある話である。先祖供養はしたほうがよい。

他者の霊には同情心や関心を持たない方がよい

自分の先祖は供養した方がよいが、他人の霊には深い同情心や関心を持たない方がよい。霊を供養する方法を会得していないのであれば、ただ霊に付きまとわれ、悪い影響を受けるだけである。

霊に変に同情して、悪い影響を受けたという話は怪談に非常に多い。供養する能力がないのであれば、他者の霊は無視するのが一番である。

神仏を粗末にして良い結果になることはない

神仏を粗末に扱う、罰当たりな事をした結果、悪い事態を招いてしまったという話もまた、怪談にはよくあるパターンである。

神仏にはそれ相応の態度、方法で接するべきだ。どうしたらよいか分からない場合はお寺などに相談するのがよい。

家で祀っていたお稲荷様を粗末に扱って不幸を招来するのは、怪談の王道である。

石や人形、古物を得た結果、不幸が起きることがある(から注意しておくべき)

どこかから持ち帰った石、古い人形、中古の物などを得た結果、不幸が起きたというのも、怪談にはよくある話である。

外から石を持ち帰ったり、古い人形を買ったり、その他、中古の物を買った場合には悪いモノが憑いていて、不幸を招来してしまうことがある。注意しておくべきだ。

古井戸の扱いも注意を要する

古井戸の扱いも注意を要する。多くの怪談で、古井戸をぞんざいに扱った結果、悪い事が起きている。

大木、樹齢の長い木の扱いも注意を要する

何年も生きている木、人と関わっている木、巨木を作法無しに切ったりすると、道連れに人が死ぬというのは怪談でよくあることである。大木などを切る前には、お坊さんを呼んで魂抜きをしてもらったほうがよい。

怪談を語ったり、怪談本や恐怖漫画を読んだりしない方がよい

怖い話をしたり、怪談本や幽霊の漫画を読むと、そういった存在を呼んでしまうことがあるようなので、そうした事はしないほうがよい(私は暇があると怪談本を読んだりオカルト漫画を読んでしまうが・・)。

↓仏教とお祓いについては下記の漫画がわかりやすい。

どちらの漫画も、おそらく天台宗のお坊さんと思しき方に話を聞いて描かれている。