「サイトの検索順位が下がったら終わり」の企業はもう買えない

3月にグーグルの検索アルゴリズムの変更があって、多くのアフィリエイターが影響を受けたらしい。お金になる検索ワードで上位表示されていたサイトが、上位表示されなくなったら、人が見に来なくなるのだから、当然儲からなくなる。

参考記事:2019年3月アフィリエイト収入報告 ピンチはチャンスだ!

しかしこれは個人アフィリエイターだけでなく企業も同じで、例えばネットで求人企業を運営している会社が検索順位を落とすと売上も利益も一気に減ってしまう。

古くは、リブセンス(6054)がそれをやって一気に業績を悪化させた(2014年度)。

リブセンス業績

先日は、ネットメディアによる求人にほぼ特化しているディップ(2379)が増収減益の見通しを出して株価を下落させた。

ディップは人材関連銘柄の中では割安だったが、決算を出す前から多数の空売りと共にずっと株価を下げていて不思議だった。しかし、よく考えてみれば、ディップの空売りには合理性があったように思う。なぜなら、ディップの企業形態にはダウンサイドリスクはあっても、アップサイドリスクはほとんどないからだ。

ディップのダウンサイドリスク
  • バイトルの検索順位が落ちる
  • 人口減少により求人数自体が減少する

特定の検索ワード「○○ バイト」などで、ディップの検索結果が検索上位に占める割合が上がっていくことは考えられないが、逆に検索結果が下がることは十分ありうる。

最近ではグーグルが求人の検索結果を自ら表示させている(これを経由して、求人サイトのPVが上がることもありうるが)。

ブラックなSEOをやっていなくても、中小企業のサイトが結果として飛ぶことはある。

グーグルに置き換えられるかもしれない企業(口コミ系)、グーグルの検索順位に依存している企業の株を買うのは、ますます危険になっているように思う。

本日、新たに求人メディア系の企業が上場していたので、このような記事を書いた。